気 ま ぐ れ 日 記   特別編 part1

salon d'Orange in nagoya

5〜9,may,2007

David T.Walker live at Blue Note Nagoyaをめぐる旅



「気まぐれ日記」、スペシャル版として久々の復活です!

 この日記は私の音楽人生、ギター人生としては書いておかねばならぬ、特別な日記であります。




part 2

part 3

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part 5




 

 今月のお勧めCDとしても紹介した、最近CDで再発されたDavid T Walkerの『Press On』を嬉々として聴く日々を過ごしていたGWのある日。David Tはアンプは最近何を使ってるのか?などとふと思いネットで検索をかけると…。

ゲッ!!!!!!!


何と来日するじゃないかっ??? 


しかも2、3日後に!??? 


しかもリーダーバンドでっ!!???


 
思わず椅子から飛び上がり、わなわな震え上がった。

 David Tはバックメンバーでは過去何度も来日していて、僕もそれを聴いたりした経験はある。…が、、、自身のバンドなどといったシチュエーションで、あの廃盤でプレミアついてた彼の数々の名盤の曲を聴ける機会は、未だ嘗て一度も無かったのである。こんな日が来る事も想像すら出来ない状況だった。

 驚きのあまり卒倒するやいなや、ほぼ「条件反射」「パブロフの犬」状態で、無我夢中でブルーノートに私は電話した。

 …予約できた…。。

 検索しなかったら見逃すとこだったじゃないか。あまりの凄いタイミングに、神の導き、いや、啓示、とでも言うべき必然を感じたサロドラである。

 …と、言う訳で、普段は腰の重い私の腰は、突然、空気並に軽くなり名古屋までお出かけする事になったのである。

 ツアー初日、場所は名古屋、これが狙い目である。大阪や東京はファンも多い。そしてああいう即興肌のプレーヤーはリハもあまりしないから、普段の素が出るのがツアーの一発目なのだ。そしてそれは狙い通りの最高の選択であった。

 ではでは、旅の経過を全て日記に。

 David Tのライブ・インプレッションのみ読みたい方はこちらへ。 



5.may sat

5:00pm

 教室の授業を終え、支度をしてタクシーでいそいそと山口駅に。既に高揚して何か普段と違う精神状態(いやこれが本当か?)に入っている私。

 駅について時刻表を眺めると、なんと新山口までSLに乗る事に。生まれて初めてSLに乗った。

 SLなんて外から眺めれば良いものだと思っていたのだけど、乗ってみるとこれが実に素晴らしい。普段見慣れてる山口線沿いの風景は、全く別の風景に見えるから不思議である。

 車両は、欧風、昭和風、明治風、…などとそれぞれインテリアが違う。GW中でお客さんは多く、割と空いてる昭和風に腰かけてみた。昭和風は一番地味で暗く、まさに「昭和の時代」を思い起こさせてくれる。戦争、戦後、、あの暗い昭和の日本の歴史が蘇る様な気分に、否応無くさせられる。

 この2、3日、普段はTVを全く見ない僕が、何故かBSでやっていた市川昆監督の横溝正史シリーズの映画に連夜ハマっていた為、余計にその暗い叙情的な世界が絶妙にフィットする。思わぬところで既に感動モードに。

 しかし見渡すところ全車両の中で私のお勧めは、何と言っても欧風車両である。ステンドグラス風なインテリアがとても良い。

                     



5:26pm

 新幹線のぞみを待っていると、僕の前でフランス人女性が二人のぞみをパチパチとデジカメに撮っている。GW末なので乗客も多い。指定席の予約がとれず、これまた生まれて初めてグリーン車に。突然生まれて初めてモードに2つも遭遇。

 グリーン車に腰かけると、確かに席の余裕が少し広めでゆったりと足をのばせる。足台もついてる。乗務員の女性がおしぼりを手渡してくれる。これでワインでも出てくれば飛行機みたいで言う事無いのだけど‥。あと、車内放送の音楽チャンネルが腕かけの下から聴ける様になっている。

 持参のレコーディング用のモニターヘッドフォンで、ジャズのチャンネルを聴くと、復活した女性シンガーのマリーンが登場してインタビューと新作を聴けた。ビッグバンドとの共演という企画で、30年代風でとても良い。最近、僕はジャズに関してはモダンジャズではなく、30年代以前の初期のジャズヴォーカルものばかりがお好みなので、これも妙に符号を感じた。

 マリーンの新作の中では、MISIAの「Everything」を書いたコンポーザ−が1曲書いていて、Everythingみたいな曲を書いてくれ、とマリーンが言ったら本当に書いてくれたらしい。それはまるでEverythingみたいに良い曲だった。このライターはなんだか現代日本のCole Porterという趣きの才能のある人だと思った。

                                                 

8:23pm

 名古屋到着。名古屋は今まで何故か縁がなく、ここも生まれて初めて。また生まれて初めてモードだ。

 見渡すとファッションセンスはさすがに都会的。しかしそれは東京とは違う名古屋的な感覚だと思った。

 駅ビルを歩き、上階にある『スーツァンレストラン陳』という中華の高級レストランで夜景を眺めながら食事をする事に。ここのオーナーの陳建一の麻婆豆腐が有名である。で、当然、麻婆豆腐を注文。それとフランス産白ワインと、蟹肉あんかけチャーハン。

 夜景の遠くにテレビ塔や高層ビルが見える。色々な光が人々の人生の営為を映してるかの様だ 。

 鍋に火をかけて登場した麻婆豆腐は、中国山椒の辛味が効いている。まぁ美味しいのだけど、胃腸不調の為、自分にはイマイチ…。‥というか自分で創る麻婆豆腐の方が正直美味しい…。あんかけチャーハンと、ワインは美味であった。

 

 9:00pm

 滞在先のホテルウィングインターナショナル名古屋に到着。改装オープンしたてでデザインに気を使ったデザインフロアに滞在。

 レセプトで田崎真也チョイスのオーストラリア産赤ワインを貰った。

 疲れてるので寝ようとしたけど、興奮してるので寝れず、結局普段通り朝6時頃に眠りについた。






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